はじめに
2019/2/15 に Mattermost v5.8.0 がリリースされたので、アップデートの内容について簡単に紹介します。
詳細については公式のリリースを確認ください。
- Mattermost 5.8: MFA for Team Edition, LDAP group sync, improved image performance and more - Mattermost Private Cloud Messaging
- Mattermost Changelog — Mattermost 5.8 documentation
アップデート内容
Team Edition に多要素認証機能が追加
コミュニティからの要望として、今まで Enterprise Edition 限定機能であった Google Authenticator による多要素認証機能が OSS 版である Team Edition でも利用できるようになりました。 これにより、悪意のある第三者によるなりすましなどのリスクを低減することができます。 今回 Team Edition に追加された多要素認証機能はユーザーが自ら設定を行うことで有効になるものであり、サーバー内すべてのユーザーに多要素認証を強制する設定は Enterprise Edition 限定機能のままです。
多要素認証の設定を行うには、まず システムコンソール > 認証 > 多要素認証 > 多要素認証を有効にする を有効にします。
多要素認証を有効にすると アカウント設定 > セキュリティー > 多要素認証 のメニューが現れるため、多要素認証をあなたのアカウントに追加する をクリックし Google Authenticator の設定を行います。
画面の指示に従い、QR コードをスキャンするかシークレットコードを入力し、アカウントを Google Authenticator に登録します。すると、登録したアカウントの多要素認証コードが Google Authenticator に表示されるので、そのコードを画面下の"多要素認証コード"欄に入力し、「保存」ボタンを押します。
多要素認証コードが正しく入力されると、多要素認証の登録完了画面が表示されます。
以降、この Mattermost にログインする際にはユーザー名/パスワードによるサインインの後、多要素認証コードの入力を求める画面が表示されるようになります。ここには登録時と同様、Google Authenticator で表示される多要素認証コードを入力することでログインを完了することができます。
(E20) LDAP グループ機能の追加
LDAP のグループに基づいてデフォルトのチームやチャンネルのメンバーシップを自動同期できる機能が E20 版のベータ機能として追加されています。 グループ同期機能は今後も機能追加が行われる予定であり、E10 版でも利用可能になる予定とのことです。
画像プロキシのデフォルト化
v5.8.0 より画像プロキシがデフォルトで有効になりました。今後は画像プロキシによりキャッシュが行われるため、画像を含む投稿の表示が高速になります。また、Mattermost 内で通信が完了するため、サードパーティーのサービスを使用するよりプライバシー性の向上が期待できます。
その他の変更
@channel, @all, @here などによるチャンネル全体へのメンションを通知として受け取るかどうかを設定できるようになりました
スラッシュコマンドを実行した際、スラッシュコマンドを実行したチャンネル以外にもメッセージを投稿できるようになりました
model.CommandResponse
に追加されたChannelId
フィールドを指定することで実現できます。(サンプルコード)- コマンド実行ユーザーが所属しているチャンネル以外のチャンネルに投稿しようとするとエラーとなります
おわりに
次回のv5.9
のリリースは 2019/3/15(Fri)を予定しています。
そして機能追加が行われるv5.10
は恐らく 2019/4/16(Tue)のリリースになるかと思います。
Mattermost 日本語(@mattermost_jp)さん | Twitter で Mattermost に関する日本語の情報を提供しています。